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1.発達障害関連 3.ライフハック(仕事・健康・お金)

No.65(仕事)面接時に「発達障害」を言うべきか?

投稿日:2021-01-15 更新日:

障害者雇用は合理的配慮を貰えるけど、給料は一般雇用より安いし昇進などのキャリアも限定される、という理由で一般雇用を受ける発達障害やグレーゾーンの人もいます。そうは言っても入社後に発達障害で困り事が仕事に支障がでると嫌なので面接当日にカミングアウトして配慮を貰おうとする人もいるそうです。果たしてそれはうまくいくのでしょうか?

1.企業の立場では差別はしないスタンス

企業は面接時に以下の事を常に想定して採用予定者と話をします。それは(1)障害者に対する差別の禁止と(2)合理的配慮の提供義務です。

(1)障害者に対する差別の禁止:採用選考において、障害者であること自体を理由とした不採用判断が禁止となります。したがって、精神障害や発達障害だと告げられ不採用にした場合、障害者から「不採用になったのは障害者差別のせいだ」として訴えを起こされることを最悪のシナリオとして想定します。なので面接では「その障害があるとは弊社では働けない」とは言わないのが普通です。

(2)合理的配慮の提供義務:障害者を雇用した場合「障害者差別解消法」と「障害者雇用促進法」に定められている、合理的配慮の提供義務に基づき、障害者が健常者と平等に社会に参加することを阻んでいるものをなくすために必要な補助や設備、ルールの変更をしなければなりません。まとめると以下の10項目です。

1…短時間勤務等勤務時間についての配慮
2…通院・服薬等雇用管理上の配慮
3…配置転換等人事管理面についての配慮
4…休暇を取得しやすくする、勤務中の休憩を認める等の配慮
5…工程単純化等職務内容についての配慮
6…業務実施方法についてのわかりやすい指示
7…能力が発揮できる仕事への配置
8…職場内における健康管理等の相談支援体制の確保
9…業務遂行を援助する者の配置
10…雇用管理に関するマニュアル等の整備

例えば3.と4.でいうと

3…配置転換等人事管理面についての配慮
体調面や適性の問題で、適切な部署への配置転換を融通することなども求められます。特に発達障害者は、コミュニケーション面において課題を感じている人も多く、コミュニケーションを起因とした人間関係のトラブルが起こる場合もあり、その際に柔軟に配置を検討できる方が、より安定就労につながりやすくなるからです。

4…休暇を取得しやすくする、勤務中の休憩を認める等の配慮
体調が安定していない中、無理に業務を行うことにより、状態が悪化し、休職に繋がってしまうことがあります。そのため、健康状態に合わせ、休暇を取得しやすくするような配慮もします。

以上のようなことを障害者雇用では行います。

2.一般雇用の面接で発達障害であることを告白した場合

一般雇用で発達障害をカミングアウトするとどうなるでしょうか?おそらく人事担当者は表情や態度を一切変えることなく、「当社では障害者差別解消法と障害者雇用促進法にもとづく合理的配慮を当社はやっています」と説明します。また「緊張で気分が悪くなったら面接を中断し再開することもできますのでいつでも言ってくださいね」と優しい声掛けもしてくれるかもしれません。

でも実際は「プラス評価」になることはなく「マイナス評価」となることがほとんどだと思います。もし発達障害を実績や自己PRに結び付けるエピソードにできるとしてもしない方が無難です。人事担当者は発達障害の困り事とセットで2次障害として鬱など他に困り事があるのではないか?と疑います。これがマイナス評価になる大きない要因です。

障害のカミングアウトは内定が出るまではせず、入社してから困り事とセットで「実は発達障害と診断されまして・・・」と人事に相談しましょう。発達特性をプラスにアピールできる時代が来てほしいものですが・・・今はまだ差別される立場が多いです。採用権は会社側にあるのでその方が障害を告白しようしなかろうと不採用理由があれば落としても問題はありません。面接官によっては精神障害あるいは発達障害であることをカミングアウトされた瞬間に「不合格」とするような人もいるかもしれません。

3.内定後に発達障害であることを告白した場合

ここも微妙なところです。

1.内定とはなにか?

内定というのは、一般的に新規学卒者(高校、大学、専門学校を卒業する新社会人になる予定の人)で就職活動してきた人に対し、募集・選考活動を経て「契約は卒業を待ってからするけど、卒業したら入社してもらうことになるからよろしくね」と採用の予定を通知することです。大卒の内定者は例年10月1日にやる会社が多いです。各社一斉にすることで(複数の合格通知をもらった学生が)他の会社に入社しないように囲い込むのが目的です。法的に解釈すると内定を通知した段階で解約留保権付の労働契約が成立したとみなされるのが一般的です。

2.内定取消が可能なケース

労働契約が成立したと解釈されるので、内定取消は入社前とはいえ「解雇」と同じ性質を持ちます。日本では企業が簡単に労働者のクビを切れないように、労働契約法という法律で解雇が認められる場合は①合理性があって②社会通念上認められる場合 に限定しています。

具体的には
・雇い主に、内定を出したときに知ることができない事実があった
・その事実が採用予定者の入社後の勤務を不適当とする内容である
です。

分かりやすい例を挙げると、
卒業できず留年してしまった卒業見込みだから内定を出したのに卒業できないのでは約束が違う
健康上の理由で勤務できない状態になった→労務を提供できないのでは労働契約を締結する意味がない
学歴の詐称や病歴の詐称や隠ぺいがあった→履歴書に業務に支障が出るほどの大きな詐称や隠ぺいがあった場合、内定を取り消すことができます。

3.内定取消が可能な病歴隠ぺいには発達障害を含む精神障害も含まれるか?

結論は含まれるとは言えないでしょう。精神障害や発達障害は、見た目では障害が分かりにくく就活上の面接でそれを見抜くのは当事者の自分でも難しいし、入社後に定型発達の人と同じ業務ができることもあるからです。ただ説明が内定後になると私なら

①なぜ最初から障害をオープンにしなかったのか?
②他に二次障害はないか?
を問うと思います。そこで「●●の配慮を必要としていますが、それがあれば仕事ができるからです」というような理由がほしいところです。「正直に言うと差別を受け不合格になると思ったから」とは心証が悪くなるだけなので言わない方がいいです。このようなことを言って会社に悪感情を抱かせてしまうと、「誠実さに欠ける問題アリの人物」という誤解を生み働きにくくなります。発達障害を伝えるにしても言い方は良く考えましょう。また鬱などの2次障害も合理的配慮の要素として確認して配属の検討材料とします。

ただ職種によっては、業務への重大な影響がありとして内定取り消しがあるかもしれません。例えば1つのミスで人の命を失うような職場ならそういう特性は明らかにリスクだからです。

4.コロナの影響で増えている内定取り消し

ここからは発達障害と関係はありませんが、厚生労働省がまとめた調査によると、コロナ前に内定取り消しを受けた新卒生の人数は年間40~100名ほど。事業者数は20~50ほどとなっています。特に平成30年度については内定取り消し人数35名、事業者数23と例年と比べても数が少ない結果が出ていました。しかし、コロナが猛威を振るった令和元年度卒については、内定取り消し人数211名、事業者数82という結果に。うちコロナの影響によるものと考えられる数は半数以上にも上り、就職市場に深刻な影響を与えたことがわかっています。コロナ禍においては企業が解雇による損害賠償トラブルなどを避けるため、内定者に長期の自宅研修を強いたり、威圧的な社内研修によって自主退職に追い込んだりといったサイレント内定取り消しも頻発しています。

最後に・・・新卒や転職、新たに就職を再開する方皆さん、コロナ禍で慣れないオンライン面接や採用枠の狭さに戸惑うかもしれませんが条件は皆同じです。頑張ってください。応援しています。

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