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自分の時間???1日24時間でどう生きるか (三笠書房 電子書籍) 新品価格 |
時間管理と集中することの大切さに気づける良書「自分の時間」についてレビューします。今回は書評に加えて本の朗読をしています。内容に関心のある方は、ツイキャスで録音しているので、以下を聞いてみてください。
1/6 https://twitcasting.tv/tori8212/movie/658508419
2/6 https://twitcasting.tv/tori8212/movie/658524140
3/6 https://twitcasting.tv/tori8212/movie/658628784
4/6 https://twitcasting.tv/tori8212/movie/658648528
5/6 https://twitcasting.tv/tori8212/movie/658796587
6/6 https://twitcasting.tv/tori8212/movie/658808707
この本のおススメポイント
1.無理な計画を禁じる
筆者は①週6日の朝30分、②週3日だけ90分、の計7時間半を「心を耕す時間に使いなさい」と主張し、逆にこれ以上の計画を定めることを勧めません。むしろ「意気込みだけで始めると失敗する」、本の終盤では「自分で定めた計画に奴隷のように縛られないように」と警告しているほどです。
心を耕す時間についてですが、ベネットは「精神の向上につながる意義あることで、継続的にできること」と定義しています。仕事における勉強でもいいですし、将来あるべき姿に向けた自己啓発でもいいと思います。とにかくこの時間だけは確保し、続けることの重要性を唱えています。
発達障害、とりわけADHDは三日坊主が多いので、大いに勇気づけられる言葉であり、逆にこの時間はサボり癖を出さないように努力して取り組みたいものです。
2.生活信条を内省する
簡単に言うとあなたが「将来あるべき姿」と言ってもいいでしょう。自分を振り返ってどういう自分になりたいのかを自分自身に徹底的に問わなければ、いざというときに行動できない(行動が信念と一致しないから)とベネットは語ります。
仮にあなたが泥棒だとして「盗人にも三分の理」という信条を持っていれば、それで捕まったとしてもあなたの人生はゆるぎなく充実したものになるとも言っています。なおこれを考える時間は帰りの電車のような一人の時間が適しているようです。何となくスマホをいじるよりは有効な時間の使い方になりそうです。
3.思考を訓練する
ベネットは精神的な成長を支える習慣として読書を進めています。ただし小説は読まずに詩を読みなさい、と言っています。小説が悪いと言っているわけではないのですが、良い小説ほど思考を要さず読めるからだと言っています。
なるほど、スラスラ読める小説は歯を食いしばって考えるシーンが想像できません。逆に詩は例えや行間を読むため、高度な思考が必要です。より頭を使う方を読みなさいとベネットは教えてくれているわけです。
また一点集中で考える癖をつけることも推奨しています。特に通勤や移動時のような景色が目まぐるしく変わる状況でも1つの事を考え抜く癖をつけることを日課にすることで集中力を高める訓練にせよと言っているのです。
1908年に書かれた本で、時代背景はテクノロジーが発達した現代とは大きく異なるとは思います。しかし、時間の管理と自分のコントロールの大切さは100年前も同じだと感じました。むしろ情報が洪水のようにあふれる現代だからこそ、ベネットの教えが思わぬ効果をもたらしてくれるかもしれません。