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5.つぶやき・時事ネタ

No.52(つぶやき)ハンセン病とコロナ

投稿日:2020-08-23 更新日:

私はコロナのせいでしばらく趣味のバドミントンをやりづらくなっています。体育館が取れない、または開放日を減らされた上に数少ない開放日に多くの団体が集中してしまい抽選になってしまうんですね。またコロナで在宅勤務が増えたのはいいのですが、家に一日いると運動不足になりがちです。

その反面、ジョギングをするようになりました。最近は夕方でも湿度と気温が高いのでゆっくりと30分以上走って汗を流すようにしています。そのジョギングコースに昔ハンセン病患者を隔離していた施設があります。ちょっとした規模のコミュニティで病院・教会やお寺、銭湯やスーパーもある町みたいな感じです。おそらく学校もあったかもしれません(最近はコロナでスーパーは閉まったままですが)。森林も多く車も走っていないので、ジョギングには最適ということで走らせてもらっています。宿舎の周りには畑があり、昔は豚舎もあったようで、可能な限り自給自足の生活を営んでいたようです。

この元療養所の区画の境界には高い木々があります。都内でこれだけの木々があると景色はいいのですが、本当の目的は外部からの視覚遮断だったようです(中が見えないように)。

ハンセン病の経過

ハンセン病とは(日本財団HPより抜粋)

ハンセン病とは、「らい菌」という菌がおこす慢性の感染症です。

人類の歴史上もっとも古くから知られ、恐れられてきた病気の一つであり、らい菌が主に皮膚と神経を侵す慢性の感染症ですが、おもに皮膚、末梢神経を侵しますが、眼、鼻・のど・口などの粘膜、一部の内臓にも病変が生じます。1873 年に菌を発見したノルウェーの医師アルマウェル・ハンセンにちなんで、ハンセン病と呼ばれるようになりました。
ハンセン病は、そもそも感染力が弱く、現代では特効薬も開発されており完治する病気です。治療をせずに放置すると身体の変形を引き起こしたり、障害が残ったりする恐れもありますが、初期に治療を開始すれば障害も全く残りません。治療法が確立された現代では完治する病気です。

日本におけるハンセン病差別~平成8年(1996年)に法が廃止されるまで、隔離政策は89年間にわたって継続されることとなるのです。

諸外国でもそうなのですが日本でも、病気への差別や偏見から周囲の冷たい仕打ちにあい、家や故郷を追われて各地を放浪する人たちがいました。明治に入ってから、日本政府は「癩予防ニ関スル件」という法律を制定して、野外で生活するハンセン病患者を療養所に入所させ、一般社会から隔離しました。

昭和6年(1931年)には新たに「癩予防法」が成立し、すべてのハンセン病患者を強制的に隔離することによるハンセン病絶滅政策が決定され、全国各地に国立療養所がつくられました。また、「癩予防法」の制定と前後して「無らい県運動」が行われ、各県が競って、患者を見つけては強制的に療養所へ入所させるようにしました。この「無らい県運動」では、地域住民が患者の発見、通報の役割を担っていたため(江戸時代の五人組、今の北朝鮮の国家反逆罪の通報制度みたいな強権的なものです)、その実施を徹底する過程で、多くの日本国民に対し、ハンセン病は恐ろしい伝染病で、その患者は地域社会に危険をもたらす存在であるという誤った認識を強く植え付ける原因となりました。

「無らい県運動」は昭和24年(1949年)の全国国立癩療養所所長会議においても引き続き行うことが決定され、戦後なお、患者の強制隔離は続きました。療養所の中でも、患者たちは安静に過ごすことはできませんでした。退所も外出も許されず、炊事や療養所内の土木作業、重症患者の看護、遺体の火葬など多種多様な作業を強いられ、病状はむしろ悪化することすらありました。また、療養所長に与えられていた「懲戒検束権」により、療養所内の規則に背いた患者は所長の一存で収監罰を与えられたり、結婚の条件として断種・堕胎を強いられたりするなどの酷い人権侵害が行われていたのです。

こうしてハンセン病差別は半世紀以上国家が容認する形で続き、国家賠償請求訴訟までありました。熊本地裁判決の要旨(2019/6/28)

1.元患者の家族が受けた差別の被害:家族が地域住民から偏見や差別を受ける社会構造が容認され、このことが差別被害を拡大させた。
2.具体的な被害:①村八分(つまはじき)②就学拒否③就労拒否④結婚差別⑤進路選択や交友範囲の限定⑥家族関係構築の阻害
3.国が怠った義務違反:①偏見差別を除去する義務違反②人権啓発是正義務違反③隔離既定の撤廃の怠り

国が設けた差別の検証会議は2005年の最終報告書で太平洋戦争前から始まる優生保護法との関連性も指摘される「無らい県運動」(各県からハンセン病(当時は「らい病」)患者をなくそう運動)により差別・偏見が助長されたとまとめています。要は私がジョギングコースにしている元療養所のようなところへの隔離政策を官民一体で行っていたわけですね。

報告書によると警察や役所(保健機関)に対し、地域住民が患者と思われる疑わしい人を通報(密告)しまくったわけです。中には気に入らない人に対する根拠のないあでっち上げの通報もあったそうです。この活動は地域住民の「善意」とみなされていたというから、人が人を差別する心っていうのは恐ろしいですね。

ハンセン病は極めて感染率が低かったにも関わらず、その風貌から患者本人から家族に渡って「村八分」扱いされ、就学・入社拒否、結婚差別にもつながり、ハンセン病と関係のないところで悲観して命を絶ったり心を病んだりする人も多かったのです。家族は近所づきあいから疎外され、通学や結婚、就職を拒まれたり、引っ越しを余儀なくされたりすることもありました。学校でのいじめや、就職の際に身元調査を受ける例も多くありました。こうした過酷な差別から逃れるために、やむなく自分の親族と関係を絶った人もいます。

ハンセン病患者の家族は、自らが受ける過酷な差別を肉親のせいだと思わされ、また差別から逃れるために周囲に事実を隠さねばならないという、何重もの苦しみの中を長い間生きてきました。こんなハンセン病患者を合法的に差別するような法律が平成8年まで日本にはあったんです。この間は無知と差別と偏見が最悪の形で組み合わさった期間でした。

コロナでも同様のことが

最近コロナで患者が増加するにつれて、このハンセン病への偏見・差別と同じようなことが各地や芸能界で起こっています。
・『〇〇高校で登校禁止になった原因、××さんの息子さんらしいよ。』とうわさが広がり、家族が行きつけの店で『来ないでほしい』と言われた。また学校や保健所に『家族が住む家を強制消毒しろ』と匿名の電話が入った。
・東京ナンバーの自動車が煽られたり、車から出たドライバーが睨まれたりいわれのない中傷を受ける。
・コロナに感染した芸能人が(不適切な時期に飲み会をして感染したのは仕方ないにしても)SNSなどで攻撃されるまま、反論もできない。
・中国人というだけで『日本から出ていけ』と心ない張り紙を家の近所にされる。
・親が医療従事者という理由で保育園の通院を拒否される。(これは賛否両論ありそうですが、感染していなくても、というのは・・・)
みたいな嫌がらせや風潮です。これも一般市民からの行為です。もう感染自体が「悪いことであり犯罪者扱い」です。

日本には憲法で保障された人権がありますが、この人権は国(政府や公権力)からの不当な扱いに対する権利であり、一般市民からの偏見や差別に対しては機能しないということをご存じでしょうか?ハンセン病判決にしても偏見や差別を除去しなかった「国」に責任があるとしたものなんです。一般市民は法律用語では私人(会社を法人といいますが要は人間という意味です)といいますが、私人間で発生する人権侵害があっても、それは私人間で民事上で損害賠償で争えるだけで、国は何もしてくれません。ちなみにドイツでは私人間の権利侵害も含めて「基本権」として国が人権を守ってくれます。日本もこういったところまで踏み込んでほしいものです。

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