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No.49(仕事)障害者雇用って何?

投稿日:2020-08-17 更新日:

自分の管理しているLINEのオープンチャットの会話でよく出る質問に「精神障害者手帳を取ったけど、どうやって障害者として働けばいいの?」というのがあります。今回は障害者雇用とはそもそも何なのか?就職に必要な行動や支援機関は何かについて書きます。

1.障害者雇用とは?

(1)障害者の定義

障害者という言葉にはいろんなイメージがありますが、障害者雇用を考える際に、当人が障害者であるか否かは困りごとの程度や有無ではなく、障害者手帳や療育手帳の記載内容によって判断します。

参考:障害者の範囲 | 厚生労働省

障害者の種別 定義
1.身体障害者 身体障害者福祉法による「身体障害者手帳1~7級」に該当する人
2.知的障害者 都道府県知事が発行する「療育手帳A~C」を所持している人
3.精神障害者 精神保健福祉法により「精神障害者保健福祉手帳1~3級」を所持している人→発達障害者はここに含まれます

(2)法定雇用率

法定雇用率とは、会社全体の常用労働者に対する上記障害者合計での法律上満たすべき割合のことをいいます。 すべての事業主はこの割合以上の障害者を雇用するよう、障害者雇用促進法で義務づけられているのです。 民間企業(2.3%)のみならず、国や地方公共団体(2.6%)の行政機関でも法定雇用率を満たすことが義務とされています。

ところで平成30年の障害者雇用改正法以前は、障害者雇用の義務があるのは、身体障害と知的障害者のみでした。精神障害は見た目に分かりにくく、一般雇用で働いている人もいたからかもしれません、現在は精神障害者が対象に加わっています。ただ精神障害者が加わったことである問題が浮き彫りになってきました。

それは、精神障害者が、身体や知的障がい者に比べて職場定着率が低いことです。例えば、精神障がい者の退職状況についてのデータを見ると

1.各障害者の平均勤続年数は、身体が10年、知的が7年9ヶ月、精神は4年3ヶ月である。
2.精神障害者の離職の主な理由は、「職場の雰囲気・人間関係」、「賃金、労働条件に不満」、「疲れやすく体力、意欲が続かなかった」、「仕事内容が合わない(自分に向かない)」が多い。

というデータが出ています。引用:精神障がい者の職場定着は本当に難しいのか?(障害者雇用ドットコム)

こういった実態を踏まえ、精神障害者の多くの方は公共や民間の何らかの支援を受けて就職活動をしています。それは、専門の支援を受けた方が効率よく就職活動が進み、長い間働く準備もできるからです。というわけで次は障碍者が就活する上で受けられる支援と面接の乗り切り方について書きます。

2.就職のための支援機関とは?

一番簡単なのはハローワークの求職登録ですが、これは誰でもできるだけあって競争率は高い(特にコロナで就職が厳しい今後は激戦)です。ハローワーク以外には以下の支援機関からの就職というのがあります。

支援機関 障害者の特徴
地域障害者職業センター ・同センターで職業相談・職業評価・職業準備支援を受けていて、本人の人柄や能力が把握されている。
・地域にもよるが大都市圏になるほど精神障害者や発達障害者の利用が多い
障害者就業・生活支援センター ・就業上の支援や日常生活上の支援を必要としている。
・精神障害者や発達障害者の利用が多い(地域不問で)
就労移行支援事業所 ・一般企業就職に必要な技術の習得に向けた支援が受けられる。(労働習慣や勤務マナーの習得やパソコン操作など)
・精神障害者や発達障害者の利用が多い
障害者職業能力開発校 ・職業訓練を受けられる。(経理・情報処理など専門的な知識を問われるもの)
・身体障害が中心だが、精神障害者や発達障害者の利用が近年急増中
特別支援学校 ・翌年4月からの就職を見据えた職場実習を在学中に受けた障害を持つ学生

ハローワークでもトライアル雇用(お試し雇用)や職場に適応する準備のジョブコーチをやってはいますが、全員が受けられるわけではないので上記表のどれかに所属しておくと就職がしやすくなる傾向にあります。皆さんの近所にどのような支援機関があるかを調べて担当者と情報交換した上で選ぶといいと思います。

3.面接時の留意点

一般企業で障害者採用をしている経験から思うことを書きます。まず狭い枠を争うことになる障害者雇用を受ける方々は「就職したい」という気持ちが健常者の方より強い傾向があります。そのため面接で無理をして能力以上のことを話してしまったり、緊張して自分の受けたい配慮を言い忘れてしまわれる方が多いです。

また企業の採用担当者が気にしているのは「あなたが入社したら会社はどんなことに気を付ければよいか」です。もちろんプライバシーにかかわる質問はできないので、どこまで聞いてよいか分からない、という事が多いです。なので面接に臨む際は以下の項目についてまとめておくとよいでしょう。

障害や治療 ・持っている障害の状況(できないことがあれば必要な支援)
・治療や通院の必要性、服薬の状況
職務の遂行 ・希望する(得意な)仕事とそのスキルの習得状況(パソコン操作や取得した資格など)
・コミュニケーション方法(特に聴覚や視覚過敏の人はその対応方法)
職場外関連 ・通勤上の問題(満員電車を避けた時差通勤など)
・起床時間や就寝時間、身の回りのこと(食事や健康管理など)

更に人事の仕事をしている私の視点では以下をチェックしています。

障害や治療 ・特性を障害者本人が正しく理解している
・特性の自己管理ができる(通院や服薬または定期的な休暇など)
職務の遂行 職場のルールを守れる(聴覚過敏であれば事前に耳栓が必要なことを伝える)
・身の回りの基本的なこと(忘れ物をしない、整理整頓ができる)
・挨拶やほうれんそうができる(特に分からないことの相談やミスした際の報告)
感情的にならない
・周囲と協調できる(少なくとも反目しない)
・就業時間中安定して仕事ができる
職場外関連 一人で通勤できる(振替輸送時の対応)
規則正しい生活ができる
・ある程度の危機管理能力がある(無理をして働かないことも含め)

更に障害者雇用で成功している人の実態アンケートを見つけたのでこれも紹介します。

4.転職エージェント(2022.9.19追記)

以下のグラフ(障碍者の転職・就職支援会社JIERのアンケート結果)をみてください。就活で利用するサービスで圧倒的に実績があるのは転職エージェントなんですよね。ハロワや就労移行支援と比べても有力な就活支援サービスになりそうです。(就労移行支援はもっと高いかと思っていました・・・)

ちなみにJIERのサイトを見ましたが、就活に慣れていない障害者に向けた様々な情報提供があり、例えばこちらのリンクでは、①障がい者になって初めての就職、②前職から半年以上ブランクがある、③働いた経験が無い 人向けの就職活動に向けた必要な準備(コミュニケーション、ビジネスマナー、パソコンスキル、障害理解など)を項目別に分けて分かりやすく説明してくれています。

転職エージェントについては、こちらのリンクが役に立ちます。マイナビパートナーズ、リタリコ仕事ナビなどランキング形式で各社の得意分野や障害ジャンル別サポートの有無など複数社のきめ細やかな比較があるのが役立つと思います。私の説明よりサイトを見た方が早いのでご確認ください。皆さんの就職がうまくいくことを祈っています。

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