ADHD(注意欠陥多動性障害)やASD(自閉症スペクトラム)の方には同じ発達障害区分に含まれるLD(学習障害)を併発している方が少なからずいます。特に視覚優位(映像思考)の方ほどその傾向が強いようです。学習障害の中でもディスグラフィア(書き取り障害)があると学校でのノートの書き取りや仕事上の記録メモが取れず、生活で困難をきたすことが多いです。
そこで今回は子供向けの本ですが、子供に限らず大人でも字を書くが苦手な方に非常に役立つ本を紹介したいと思います。
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まずディスクレシアとは何かを簡単に紹介します。(リタリコ発達ナビ記事をまとめる形で再編)
ディスグラフィアは書字障害のことをさし、「読む」「書く」「聞く」「話す」「計算する」「推測する」のうち、文字を「書く」ことに困難がある学習障害(LD)です。
ディスグラフィアを含む、学習障害の特徴の一つに「知的発達には大きな遅れがない」ことが挙げられます。つまり、話したり行動することはでき、文字を読むこともできるのに、文字が書けなかったり、苦手だったりするのです。 なのでしばしば「努力していないから書けない」「苦手なら人よりたくさん練習すればいい」と本人の努力不足を責められたり、親には「子どもに勉強をさせていない」などの偏見が生まれることがあります。 これは本人や親にとってはとても辛いことです。なぜなら学習障害の場合、周囲の子と同じやり方では、どんなに本人が頑張って努力しても字を書くのが難しい状態だからです。 |
リタリコの記事は上記で終わるのですが、書き取り障害にはもう1つ発達性協調運動障害も関連していると言われています。
発達性協調運動障害も発達障害の1つで、年齢や体格に比べ、不釣り合いに思えるほど身体の動きが不自然な状態を意味します。字を書くなどの微細な運動(微細運動障害)と、走るなどの粗大な運動(粗大運動障害)が苦手な場合があります。両方とも苦手な人もいます。
微細運動障害というのは、字を書いたりハサミを使った切り絵や折り紙も不得意で「不器用」と呼ばれることが多くなります。学科的には図工・美術・技術・音楽の楽器演奏など、指先の器用さを求められる場面では辛い思いで授業が苦痛に感じることも多いそうです。
今回紹介した本の特徴は、
①鉛筆の持ち方・指の動かし方といった微細運動障害で苦労しがちなポイントを先回りして教えてくれる点
②字のマス目が大きいので微細運動障害があってもマス目からはみ出しにくく、識字障害がある人も読みやすい点
の2点です。
もちろん書き取り障害がなくてもきれいな字を書けるコツがわかるのでおススメです。私もたまに趣味で写経をする際に、字のバランスを整える際にこの本が役立っています。