WAIS3Ⅲ(発達検査)を受けました。
40代も半ばに入っていた求職明けの1月。かねてからネットで調べた発達障害の診療可のクリニックを受けに行きました。
最初は医師ではなくカウンセラーによるカウンセリングのみで終了でした。この時点ではADHDの診断も何もないので、ただひたすら日常で困っている事についての悩み相談みたいな感じでした。ADHDの診断はできないにしても医師すら現れないのは意外でしたが、そういう方針のクリニックなのかなと思い初回は終了です。
2回目に医師が、過去の通院の経過や幼少期の話などより広範囲に、そしてより詳細な聞き取りをして「では発達検査の予約をしましょう」で終了でした。
3回目にWAISⅢ(ウェイススリー)を受けました。2時間15分で臨床心理士1対1での知能テストみたいな感じでした。言葉だけでのやり取り、問題用紙を見ながら紙に〇×を書く問題、カードを見て質問に答える問題、ブロックを並べる絵合わせ問題、など多岐にわたる内容でした。
4回目に臨床心理士が結果を伝えます。私の得意な認知、不得意な認知の凸凹について説明を受けました。
項目 | 全検査 | 群指数 |
1 | 全検査IQ 104(平均) | 言語理解:118 |
2 | 言語性IQ 118(平均の上) | 知覚統合:87 |
3 | 動作性IQ 86(平均の下) | 作動記憶:113 |
4 | - | 処理速度:97 |
私は「総合のIQは人並みだが、言語性IQと動作性IQに5%水準で有意差があり発達障害の可能性が疑われる」
と言われました。「5%水準で有意差ってなんだ?」と思いましたが、要は統計学上滅多にいない人たち、つまり何らかの異常のある人ということらしいです。これが発達障害と判断されうる値を指す、ということらしいですね。ここでも結果だけ聞いて終了です。
ちなみにADHDでは一般的に低いと言われる作動記憶(ワーキングメモリ)について補足したいと思います。作動記憶は「数唱」という聴覚記憶を問う試験が影響していると思います。例えば試験官が「4649」と言った後に「4649」と復唱させられる、または逆から「9464」と言ってくださいと言われたときに、私は「4649=ヨロシク」みたいに語呂で覚えます。これは聴覚優位な人向きです。他方、見た絵やグラフの内容を思い出させるような出題がもしされた場合、映像記憶ができない自分はかなり低い値になると思います。
結果と投薬開始
5回目に二度目の医師の診察。ここで「テストの結果からみるとあなたは発達障害の傾向がありますね」という診断なのかどうかよくわからないことを言われました。私は検査を終えたあとの診察で医師から「あなたは発達障害です」と言われたわけではないのです・・・他の人に聞いても同じような経験をした事がある人は結構いるんですよね。でも発達障害の疑いありとして「グレーゾーン」と言われました。境界線上にいるという意味です。
なぜ医師は私にはっきりと「あなたはADHDです」とは言わないか?がもやもやと気になっていて、ネットで調べたのですが、ある記事には
言語IQと動作IQの差が33以上あると発達障害の診断が付きやすい
と書いてありました。確かに私の差異は118-86=32。33以上ではないので確定的な診断としてADHDとは言わないけど、32も33に近い数字ということで、自立支援医療は受ける意味があると判断しての診断書の記載だったのかなと理解することにしました。
ここで医師から提案を受けます「あなたの生きづらさを軽減するためにストラテラという薬がありますよ。どうしますか?」 私は迷わず薬を処方してもらうことにしました。そして自立支援医療を受けるための診断書もお願いしました。
自立支援医療とは、精神疾患を自己負担率1割で治療や薬の処方を受けられる制度で、精神疾患を書かれた医師の診断所が必要になります。
私との診察上は「グレーゾーン」でも自立支援医療用の診断書にははっきり「ADHD」と書いてくれるんですね。もっともADHDの自覚はあって
・仕事の優先順位付けや段取りが悪くいつも締め切りや授業準備に追われている
・事務的な書類作成が苦手で、作業結果を誰かにチェックしてもらわなければできない
・整理整頓ができず、机の上も中も散らかし放題
・名刺や社員証をよく忘れる、Eメールの送り間違い、書類の入れ違いが多発
こんなことが20年間経っても減らないので以下の薬を処方してもらっています。(1日当たり)
系列 | 2020.12.31時点 | 2021.12.31時点 |
発達障害 | アトモキセチン 80mg インチュニブ 2mg |
ストラテラ(アトモキセチン)65mg |
漢方 | 抑肝散 3包 | 抑肝散 3包/日 |
睡眠薬 | トラゾドン 25mg/日 | トラゾドン 25mg/日 |
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