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3.ライフハック(仕事・健康・お金)

No.8(仕事)就労移行支援1

投稿日:2020-04-27 更新日:

就労移行支援とは、障害者総合支援法が定める障害福祉サービスの一つで一般企業への就職を希望する障害者の方々が、必要な知識や能力を習得するために行われる支援です。発達障害者や精神疾患のある方が就労移行支援を利用することで必要な能力や知識を得るための訓練を受けることができます。

就労移行支援の概要

1.就労移行支援事業所に通う
障害のある人が就労移行支援を受けるには、まず就労移行支援事業所に通い、一般企業での就労に必要な力(=「職業準備性」)を整えます。通所期間は原則として2年までとされていますが、職業準備性が整えば2年以内でも卒業できます。

2.就職活動を行う
職業準備性が整ったら、就職活動です。ハローワークの求人情報などをもとに、応募先の選定や応募書類の書き方などのサポートを受けながら就職活動を行います。

3.職場への定着を図る
就労移行支援事業所を経て就職した場合、就職後半年間は定着支援サービスを無料で受けることができます。就職先での悩みや不安を定期的に解決し、安定して自立した就労が長続きするよう支援します。

就労移行支援の利用条件

以下に該当する場合利用可能です。①精神障害・発達障害・知的障害・身体障害・難病(障害者総合支援法の対象)があり、②65歳未満で、③一般企業への就職を希望する人

ただし①の場合、障害者手帳がなくても医師の診断・定期的な通院があれば申請可能な場合があり、②の場合、65歳に達する前5年間障害福祉サービスの支給決定を受けていて、65歳に達する前日において就労移行支援の支給決定を受けていた場合は引き続き利用することが可能です。

受けられるサポート内容

就労移行支援のサポートやトレーニング内容は、各事業所によって異なりますが、一般的には下記のようなトレーニングを受けることができます。職業準備性(就労準備性)という長期就労が可能な資質を高める訓練です。これらをすべて完璧に身に付ける必要はありませんが、職業準備性をできる限り高めることで、心身ともに安定した長期就労が可能になります。

①コミュニケーションスキル
・感情のコントロール方法

・注意されたときの対応方法
・苦手な人へのあいさつの仕方
・トラブルをうまく乗り切るためのコツ

②基本的生活習慣
・挨拶や返事、報告・連絡・相談の習慣づけ

・身だしなみの整え方
・一定時間の仕事に耐えられる体力づくりなど

③ビジネススキル
・PC・基本ソフトの使い方

・書類作成の訓練
・ビジネスマナー研修

どんな風に過ごすの?

1.時間:平日朝10時頃から昼15時頃まで、事業所によっては午前で終わる所もある。

2.給料:仕事をする所ではないので給料や工賃はなし。

3.訓練内容:①グループワーク(集団形式)②ビジネスマナー(学校形式で電話応対等)③訓練系(就職活動プログラム、パソコン訓練、作業訓練)等がある。

就労移行支援事業の実態

厚生労働省が発表している就労系障害福祉サービスの現状

サービス名 事業の中身や目的 期間 対象者
就労移行支援 一般企業や会社に就職を希望する障害や難病を抱える人が生産活動や職場体験の機会を得
て就職するまでをサポートするサービス。
その中で就職活動の支援や就職後の職場定着のための相談を行う。
原則2年間。市町村による審査を経て必要性が認められた場合、最大1年間の延長が可能。 障害や難病を抱え、一般企業への就職を目指す、またその能力がある人
就労継続支援A型 一般の企業や会社、事業所に就職が困難な方が雇用契約を結んで働く場所を提供、及び就職に必要な知識やスキルの習得目指することが目的。 制限なし 就労移行支援制度を利用したが就職が叶わなかった人、また特別支援学校を卒業後、就職ができなかった人。企業などに勤めていたが、離職して現在雇用状態になり人
就労継続支援B型 A型と同じく、一般企業への就職が困難でさらに雇用契約を結び安定して働くことができない方が対象。就労の機会、働く場所を提供し、就労に必要なスキルや知識の習得を目指す。 制限なし 就労経験があるが、年齢や体力の面で一般企業への就職、就労が困難になった人。50歳以上で、障害基礎年金1級を受給している人。それ以外に就労移行支援事業所などで就労が難しいと判断された人

身体・知的障害者の制度利用者の割合

精神障害者 知的障害者 身体障害者
就労移行支援 約61% 約20% 約17%
就労継続支援A型 約60% 約15% 約23%
就労継続支援B型 約35% 約30% 約33%

就労移行支援施策の効果

ちょっとデータが古いのですが、厚生労働省の2018年(平成30年)度のデータでは就労系障害福祉サービスから一般就労への移行者数は約2万人(うち就労移行は約1.2万人)。つまりそれだけのかずの障害者が一般企業へ就職しているということです。そして同年の就労移行支援の就職率は52.9%。年々増加傾向にあり悪くはないです。(ちなみに民間企業の雇用状況は雇用者数 56.1万人 (身体障害者35.4万人、知的障害者12.8万人、精神障害者7.8万人)で障害者実雇用率 2.11% →発達障害者の数字はないんですね。精神障害者に入るのかな?)

就労移行支援の利用者数及び利用期間


平均1年4か月で就職(=利用終了)できているようですね。となるとすぐに就職したい人にはあまり不向きってことですね。就労移行支援を行う就労移行支援事業所で見てみると一般企業への就職率が20%以上の事業所が4割強ある一方、就職率が0%の事業所が3割強あるため知的障害をお持ちの方の就労移行支援事業所選びは実績を確認して選ぶ必要がありそうです。

雇用形態

一般就労なので有期雇用が圧倒的に多いかと勝手に思っていましたが53.2%、正社員や定年正社員という無期雇用が併せて44.5%。意外と高かったです。

就労継続支援A型の平均賃金の推移

就労移行支援A型は雇用契約に基づき働く場所を提供するサービスです。就労移行支援A型の平均賃金の推移は2013年では月額で69,458円。時給計算すると737円となり2013年の最低賃金の全国平均とほぼ同額となっています。2005年では113,077円だったので約39%減少していますので、やはり一般企業への就職に推移できるように就労移行支援事業所でビジネススキルや知識を身に付けることが大事と言えます。

就労継続支援B型の平均工賃の推移

就労継続支援B型は雇用契約に基づいた労働ではないので賃金ではなく工賃と呼びます。2013年での就労継続支援B型利用者の方の平均工賃は月額で14,437円。厳しい・・・

一般企業への就職 就労継続支援A型 就労継続支援B型
位置づけ 労働者 労働者かつサービス利用者 サービス利用者
就労者(利用者)の数 約63.1万人 約3.3万人 約17.5万人
平均賃金(工賃) 身体障害者:約22.3万円/知的障害者:身体障害者:約22.3万円/精神障害者:身体障害者:約15.9万円 約6.9万円 約1.4万円

障害種別ごとの1年後の職場定着率や定着支援について

2013年のデータによると障害別の職場定着率は以下のようになっています。この中では発達障害の定着率は低いですね。データが古いので最近はまた違うのかもしれません。

障害の種類 定着率
身体障害 75.7%
知的障害 80.7%
精神障害 65.5%
発達障害 68.6%
難病 73.7%
高次脳機能障害 72.1%

最後に就労定着支援も・・・どんな支援が多いかの実態です。仕事の進め方と体調・健康問題が多く、次いで職場の人間関係です。

ポイントをまとめると

  • 就労移行支援、就労継続支援共に利用者数は増加傾向。就職後の職場定着が課題。
  • 就労継続の賃金や工賃の水準は高いとは言えない。
  • 就労移行支援事業所選びは就職移行率など実績を見るのが大事なお通所機関やよくある不満などはこちらのブログが参考になるのでどうぞ(すぐに就職できると思う通所者と時期尚早と判断する事業者の思惑の違いなど)。リンク先はこちら)

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