発達障害あるあるかもしれませんが、聞き手がわかるかどうかを想像せずに思ったままの言葉を話して相手に(・・?という顔をされたり、伝わるには伝わったけど勘違いされたりした経験ありませんか?他にも「自分の伝えたいことを正確に伝えよう」と張り切るあまり、情報量が多すぎたり、内容が難しくなってしまって相手が困った顔をしたり・・・。今回は「その言葉は確実に理解してもらえるか?」という聞き手のことを想像した言葉の使い方です。
よくビジネス書では「相手は前提知識を共有しているか?」「違う業界の人にも理解しやすいか?」ということにまで想像力を働かせよう、と書いてあります。新聞記者が記事を書く時の基準は「中学生でも理解できる内容」だそうです。確かにこの基準なら話す時も文章を書く時も、この基準を参考にすればコミュニケーションがスムーズになりそうですね。
伝え方のコツ
今回は企業の社員研修サービスを行っているグロービス経営大学院の記事があったので引用しますね。引用記事はこちら
この記事でのエッセンスを紹介すると以下の氷山モデルです。私たちが知覚できる他者の行動は、水面に現れている氷山のわずか一角だけで、海中に隠れている氷山が相手の前提です。お互いの前提が異なっていれば、伝わる内容にもズレが生じます。相手の前提を理解するためのポイントは、「1.情報」「2.解釈力」「3.価値観」の3つの観点で、相手と自分との間にどのくらい差があるかを把握することです。
自分なりに活用例を考えると、来月始める予定だった会社の面談システムの変更の完成時期が従来の計画から1か月遅れるので一部機能を削除して進めたいと上司に説明をするときに
1.情報:相手はこれから伝える面談システムの事をどれくらい知っているか?→7割くらい分かっていれば全体を長く話さず必要最低限の説明で済ませられる。3割くらいだとある程度細かく説明しないと話が振り出しに戻るかも・・・
2.解釈力:変更後のシステムについてどれくらいの不利益があると考えるか?一部機能の削除で動かす意義はどれくらいあると考えるか、3.価値観:期日を重視してYESというか?一部機能も含めて実行することを重視してNOというか?
ということをある程度シミュレーションした上で説明するのが良いという話なんですね。そのうえで、伝え方は結論からすべきと書いてあります。例えば
「お伝えしたいことはAです」
「なぜそう言えるかというと〇〇だからです」
「したがって、Aということをお伝えした次第です」
といった感じです。これは結論を言って相手の理解度を高め、短い時間で判断をしてもらいやすくする効果があります。とはいえ、伝えるべき結論を自分の中で明確にしないと、そもそも結論から言えないのですけどね💦伝える状況や相手の反応のイメージを予想した上でそれに対する自分の対応、報告を終える時まで具体的に想像できればベストです。
ここで重要なのは、相手の感情に配慮することです。人間には感情があります。伝える内容には、相手にとって受け入れ難いようなものもあると思います。(さっきの価値観の話にもつながりますが)特に相手がネガティブな感情を抱く可能性がある内容を伝える場合は、最初から納得してもらうところを目指すのではなく、まずはその感情を和らげることが第一のゴールになるときもあると思います。
ダメでもあきらめない
いくら伝えるのがうまく行っても最後は相手が判断することです。必ず相手にYESと言ってもらう、行動してもらうというとはならないでしょう。そういう時につい「正しさ」で議論してしまいがちなのが発達障害特性なのかもしれません。
でもコミュニケーションを考えると、NOと言った相手の反応を見ながら、いったん話を打ち切り後日改めて場を設定したり、別の人から話してもらったりと、手を替え品を替え、粘り強くコミュニケーションするのが大事だと思います。(人の好き嫌いや相性で同じことを言っても結論が変わるのは結構あります)あとは「自分があなたとコミュニケーションしたいのです」という姿勢も大事ですね。発言の中身以上に話しての強い想いが良い結果を生むこともあります。以上、伝え方のコツについて書いてみました。書きながら「自分ではできていないなぁ」と耳の痛い話になってしまいました。伝わるかどうかは自分次第、という気持ちで考える癖をつけていきたいと思います。
最後に個人的な話になりますが、以前から準備していた障害年金の診断書を入手しました。これでまた申請に向けた一歩前進です。これから最終段階の申請に向けた書類のチェックに関する記事を書く予定です。